開業届が受理されない原因と対処法を5つ解説!【開業届の提出に関するFAQ】

最終更新: September 16th, 2026
開業届が受理されない原因と対処法を5つ解説!【開業届の提出に関するFAQ】

「開業届、受理されない...」

「開業届が受理されたかどうかを確認したい」

「開業届の控えを紛失してしまった...再発行はできる?」

上のようなお悩みをお持ちの個人事業主の方はいませんか?

本記事では、上記のような方に向けて、開業届が受理されない場合に考えられる原因や、それに対する解決策、開業届の提出に関するFAQについてくわしく解説します。

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個人事業主の開業届とは?


開業届とは?

個人事業主は、個人事業の開始を税務署に知らせるための手続きです。

正式名称は、「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。

個人事業の開業・廃業等届出書は、個人事業の開業だけでなく廃業の際にも廃業を知らせるために個人事業主の開業から1ヶ月以内に提出する必要があります。

しかし、1ヶ月を過ぎた後に開業届を提出しても問題なく受理されます。

さらに、開業届を出さなくても罰則はありません。しかし、開業届を出すことで青色申告で確定申告を行うと最大65万円の所得税の特別控除を受けることができるため節税のために出すことをお勧めします。

【2025年1月〜】開業届の控えへの「収受日付印」は廃止されています


2025年(令和7年)1月から、税務署の窓口や郵送で申告書・届出書を提出しても、控えに税務署の受付印(収受日付印)が押されなくなりました。これは確定申告書だけでなく、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を含む提出書類全般が対象です。

この変更により、「本当に受理されたのか、証拠が残らず不安」という声が増えています。以下のいずれかの方法で、提出した事実を確認・証明できます。

e-Taxで提出した場合:受信通知(受付日時・受付番号が記載)がメッセージボックスに届くため、これが実質的な受理の証明になります。

窓口・郵送で提出した場合:返信用封筒を同封していれば、印のない「控え」自体はこれまでどおり返送されます。また、税務署によっては希望すれば日付や税務署名を記載したリーフレットを受け取れる場合もあります(対応は税務署ごとに異なるため、提出時に窓口で確認するとよいでしょう)。

あとから提出の事実を確認したい場合:「申告書等閲覧サービス」や「保有個人情報の開示請求」でも確認できます(くわしくは後述のFAQ「開業届の受理証明が必要な場合はどうすればいい?」で解説します)。

参考:令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて|国税庁

開業届が受理されない場合に考えられる原因は?


開業届の書き方については、「開業届の書き方と必要書類をわかりやすく解説【個人事業主の開業ガイド】」をご覧ください。

開業届が受理されない場合に考えられるのは、以下のような原因です。

1. 必要書類が足りていない

2. 記載内容の不備

3. 提出する税務署に誤りがある

4. 再提出の場合:内容が異なるなど

5. 業種によっては開業日が影響することも

以下の項目では、それぞれの原因についてくわしく解説しています。

開業届が受理されないケース1. 必要書類が足りていない


マイナンバーが必要

開業届が受理されない場合、開業届を出すのに必要書類が足りていない可能性が考えられます。

たとえば、開業届の提出には、開業届とは別に以下のような書類が必要です。

【開業届の提出に必要な書類】

  • マイナンバーが確認できる書類

    • マイナンバーカード

    • 個人番号通知カード

    • 個人番号記載の住民票の写し など

  • 本人確認書類

    • 運転免許証

    • 健康保険証

    • パスポート

    • 在留カード

    • 身体障害者手帳 など

その他開業届の提出に必要になる可能性のある書類

また、確定申告が青色申告かどうかや従業員の雇用有無によって、以下のように必要書類が異なります。

これらの書類が足りないことで必ずしも開業届自体が受理されないというわけではありませんが、提出しないことでそれぞれの場面で不便になってしまう可能性があるので注意が必要です。

  • 確定申告を青色申告で行う場合:青色申告承認申請書

  • 確定申告を青色申告で行う場合で、家族を従業員として雇う場合:青色事業専従者給与に関する届出書

  • 10人未満の従業員を雇用する場合で、源泉徴収した所得税を半年ごとの支払いに変更したい場合:源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

  • 従業員を雇用する場合:給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書

参考:[手続名]所得税の青色申告承認申請手続|国税庁 [手続名]青色事業専従者給与に関する届出手続|国税庁

[手続名]源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請|国税庁

[手続名]給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出|国税庁

青色申告承認申請書はいつまでに提出すればいい?(提出期限は原則3月15日)

青色申告承認申請書には提出期限があります。新規に開業する場合は、開業日から2ヶ月以内の提出が必要です。すでに事業を行っていて白色申告から青色申告に切り替えたい場合は、切り替えたい年の3月15日までに提出します(その年の1月16日以降に新規開業した場合は、開業から2ヶ月以内で構いません)。

期限を過ぎると、その年は青色申告の特典を受けられず、翌年分からの適用になるため注意しましょう。

帳簿のつけ方に不安がある方は、個人事業主の帳簿作成はエクセルがオススメ!テンプレートや注意点を解説もあわせてご覧ください。

2. 記載内容の不備


開業届

開業届が受理されない場合、住所などの必要事項に誤りがある可能性が考えられます。

税務署で直接開業届を提出する場合には、氏名や生年月日、住所などを本人確認書類とともに確認されるため、誤りがあった際にはその場で指摘されるでしょう。

そのため、記載内容に不備がある場合は、受理されないというよりは訂正を求められるというのが正しいと言えます。

郵送で提出した書類に不備があった場合については下の項目で解説しています。

3. 提出する税務署に誤りがある


3. 提出する税務署に誤りがある

開業届が受理されない場合、提出する税務署に誤りがある可能性があります。

開業届は、開業届の「納税地」に記載した住所を所轄する税務署に提出する必要があるため、誤った場所に提出してしまうと受理されないことも考えられます。

所轄の税務署は国税庁のサイトから確認できますので、合っているかわからないという方はチェックしてみてください。

参考:税務署の所在地などを知りたい方|国税庁

4. 再提出の場合:内容が異なるなど


4. 再提出の場合:内容が異なるなど

開業届を再提出する場合に、以前提出した開業届と記載内容が異なるために受理されない可能性もあります。

開業届は再提出することができ、受理されると控えがすぐ受け取れます。

そのため、控えを紛失してしまったという場合などに再提出するという方もいるでしょう。

しかし、再提出する開業届の記載内容が、以前に提出した開業届と内容が異なると受理されないおそれもあるため注意が必要です。

5. 業種によっては開業日が影響することも


5. 業種によっては開業日が影響することも

開業届に記載する開業日は、過去の日付でも未来の日付でも基本的には問題ありません。

しかし、許認可が必要な業種であったり、資格の登録が必要な士業などの業種は、開業日について注意が必要です。

具体的には、上記のような業種は許認可日や登録日以前に開業してはいけないとされているケースがあるということです。

このように、開業日の記載については、業種によっては指摘を受ける可能性もあるため、注意する必要があります。

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開業届の提出に関するFAQ

開業届の提出に関するFAQ

ここでは、開業届の提出に関してよくある質問をまとめました。

開業届が受理されたかわからない!受理状況の確認方法は?


e-Taxで開業届を提出した場合は、開業届が受理されているか?などの受付状況については、「e-Tax受付システム」のメッセージボックスから受付・受理状況を確認可能です。

e-Taxの受付システムにログインし、「メッセージボックス一覧」を選択することで、利用した手続きや申請の受付結果を確認できます。

なお、e-Taxを利用するには事前に「利用者識別番号」の取得が必要です(開始届出書の提出、またはe-Taxホームページからオンライン発行で取得できます)。

提出方法によって、受理〜控え(または受理の証明)を確認できるまでの流れは以下のように異なります。

提出方法

受理〜確認までの流れ

証明になるもの

税務署の窓口で提出する場合

その場で内容を確認のうえ受理され、当日中に控えを受け取れます。

控え(2025年1月以降は収受日付印なし。希望すればリーフレットを受け取れる場合あり)

郵送で提出する場合

税務署に到着後、内容に問題がなければ受理され、返信用封筒を同封していれば約1週間ほどで控えが返送されます。

返送される控え(同上、印なし)

e-Taxで提出する場合

データ送信後、システム上で即時〜数分程度で受付結果が反映されます。

メッセージボックスの受信通知(受付日時・受付番号あり)

郵送で提出した開業届に不備があるとどうなるの?


直接税務署へ開業届を提出する場合、不備があったとしても基本的にはその場で指摘してもらえるでしょう。

しかし、中には郵送で開業届を提出する方もいますよね。

その場合、提出した開業届に不備があると、返送されて再度提出しなければなりません。

開業届に不備があり返送されてきた場合は、内容を訂正して再度返信用封筒をつけ、郵送しましょう。

訂正内容が合っているのか不安な場合は、直接税務署に提出に行くのもおすすめです。

郵送で提出した開業届の控えが返送されない!受理されたの?


郵送で開業届を提出したけれど開業届の控えが返送されてこないため、受理されているのか不安という方もいるかもしれません。

まず、郵送で開業届を提出した場合は、開業届の控え返送までに約一週間ほどかかると考えてよいでしょう。

そのため、一度一週間ほど待ってみてください。

それでも開業届の控えが返送されてこないという場合は、開業届の控えと切手付きの返送封筒を同封したか確認してみましょう。

開業届を送付する際につける返信用封筒は、郵送の際に使う切手・封筒と同様のものを用意すればOKです。

また、封筒には自分の住所を記載するのを忘れないようにしましょう。

開業届を送付したけれど返信用封筒をつけ忘れてしまったら

開業届を送付する際に返信用封筒をつけ忘れてしまった場合は、税務署に連絡してから返信用封筒を送付するか、税務署に「保有個人情報開示請求書」を提出することで開業届の控えを返送又は発行してもらえます。

ただし、「保有個人情報開示請求書」を提出する方法では、控えが交付されるまでに2週間〜1ヶ月程度かかってしまう場合もあるため注意が必要です。

もしもすぐに開業届の控えが欲しい場合は、窓口で直接、開業届の再提出などの申請をするとよいでしょう。

参考:保有個人情報開示請求書

開業届の控えは再発行できるの?


開業届の控えを無くしてしまった場合、事務所で個人情報開示請求の手続きを行うことで再発行してもらえます。手数料は、一件ごとに300円かかります。

開示請求の手続き方法:

運転免許証、保険証、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書、住民基本台帳カードなど住所と名前が記載されている本人確認書類を税務署の窓口に提出します。

郵送で請求を行う場合は、上の本人確認書類のコピーと住民票のコピーを合わせて提出します。

開示請求の結果は、30日以内に通知されます。

なお、マイナンバーカード(電子証明書)を使ってe-Taxからオンラインで開示請求を行うと、手数料が300円から200円に割引されます。書面(窓口・郵送)での請求は引き続き300円です。

参考:開示請求等の手続

開業届の控えは何に使うの?


開業届の控えは、銀行のローンの審査やクレジットカードを発行する際、屋号付きの口座を開設する際などに必要になる場合があります。

個人事業の開業・廃業等届出書、開業届控えは、国税庁のホームページよりダウンロードできます。

開業届を出さないとどうなるの?


個人事業主の中には、開業届を出さないまま事業を営んでいる方もいます。

そして、開業届を出さなくても特に罰則がないため、出さないままでも問題ありません。

しかし、開業届を出さないと受けられるメリットを受けられなくなってしまうということになります。例えば、個人事業主が開業届を提出することで青色申告をすることができ、節税に繋がります。

基礎控除額は2024年分までは一律48万円でしたが、2025年(令和7年)分の税制改正により、所得金額に応じて58万円〜95万円に引き上げられました。

そのため「収入48万円以下なら確定申告の義務がない」という従来の基準はそのままでは当てはまらなくなっており、正確な基準は所得金額によって異なります。詳しくは国税庁の案内でご確認ください。

個人事業主が得られる節税メリット全般については、「フリーランスは個人事業主?個人自業主の節税メリットとデメリットを解説」でもくわしく解説していますので、あわせてご覧ください。

所得税の青色申告承認申請手続きとは?


個人事業主が開業することで可能になる所得税の青色申告承認申請手続きとは、確定申告の際に青色申告で行うことで最大65万円の所得税の特別控除を受けるようになるというものです。

青色申告を行うための条件は以下の通りです:

・開業届を提出している

・貸借対照表及び損益計算書等(青色申告決算書)を添付

・毎年期日内(2月16日から3月15日)に確定申告を行う

・電子申告または会計ソフトを利用している

最後の電子申告の条件を満たしていなくても、55万円の所得税の特別控除を受けることができます。

さらに、複式簿記ではなく簡易な帳簿での記帳をしていた場合でも最高10万円の控除を受けることができます。

青色申告承認申請書を提出しなかった場合は、自動的に白色申告になります。

青色申告のやり方は、「開業届どこの税務署へ提出する?必要書類などわかりやすく解説【個人事業主向け】」をご覧ください。

青色申告承認申請書は、国税庁のホームページよりダウンロードできます。

開業届を出したかどうか覚えていない・出していない気がする場合は?


開業届を提出したかどうか自分では分からない、あるいは提出していない可能性がある、という場合も、慌てる必要はありません。開業届の提出には期限(開業から1ヶ月以内)がありますが、前述のとおり期限を過ぎても問題なく受理されるため、心当たりがなければあらためて提出すれば大丈夫です。

過去に提出した記憶があり、その事実だけを確認したい場合は、税務署の窓口で「申告書等閲覧サービス」を利用して過去の提出書類を閲覧する方法があります(くわしくは次のFAQで解説します)。なお、開業届を出していないこと自体に罰則はありませんが、青色申告による節税メリットなどが受けられない点は本文でご紹介したとおりです。

開業届の受理証明(提出した証明)が必要な場合はどうすればいい?


2025年1月の収受日付印廃止以降、「提出した証明」が必要な場面では、主に次の3つの方法があります。

申告書等閲覧サービス:税務署の窓口で、過去に提出した申告書・届出書(開業届を含む)を閲覧・写真撮影できるサービスです。手数料はかからず、即日対応も可能ですが、事前に税務署へ連絡しておくとスムーズです。

保有個人情報の開示請求:郵送または窓口で開示請求書を提出し、控えの写しなどの交付を受ける方法です。手数料は1件300円(e-Taxを使ったオンライン請求なら200円)で、結果の通知までに数週間〜1ヶ月程度かかります。

納税証明書:税務署で発行してもらえる証明書です。提出年月日そのものは証明されませんが、納税や申告の事実を証明したい場面で使えます。

開業届の「納税地」は自宅以外にできる?


開業届の「納税地」は、原則として住民票のある住所(住居地)になります。事業を行う場所(事務所・店舗など)を納税地にしたい場合は、開業届の「納税地」欄で選択したうえで、状況によっては別途手続きが必要になるケースもあります。

前述の「3. 提出する税務署に誤りがある」でも触れたとおり、開業届は納税地を所轄する税務署に提出する必要があるため、納税地の考え方を正しく理解しておくことが大切です。

まとめ:必要書類や記載内容について確認しましょう

まとめ:必要書類や記載内容について確認しましょう

今回は、開業届が受理されない場合に考えられる原因やどうすべきかについて解説しました。

開業届が受理されない場合は書類不足や記載の不備などが考えられるため、必要な書類をきちんと揃え、記載内容を確認することが重要です。

また、業種により開業日に制約があることも理解しておきましょう。

その他にも何か不安や疑問があるという場合は、直接税務署に問い合わせるのがおすすめです。

また、開業届の書き方や提出方法についてくわしく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。

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